ホームページを作成するために、HTMLとCSSは不可欠な技術です。HTMLはページの構造を定義し、CSSはそのデザインを決定します。このセクションでは、HTMLとCSSを使った基本的なデザイン技術、レイアウトやカラー設定、フォントの選び方などを初心者向けに解説します。
CSS(Cascading Style Sheets)は、ウェブページのデザインを制御するために使用されます。HTMLがページの内容や構造を定義するのに対して、CSSはその内容の見た目を決定します。CSSを使うことで、文字の色、背景色、フォントサイズ、レイアウトなど、ページのデザインを自由に調整できます。
CSSの基本構成
CSSは「セレクタ」、「プロパティ」、「値」で構成されています。例えば、以下のコードは、h1
タグの文字色を青にするためのCSSです。
h1 {
color: blue;
}
ここで、h1
がセレクタ(どの要素にスタイルを適用するか)、color
がプロパティ(どのスタイルを変更するか)、blue
が値(プロパティの設定値)です。
CSSのスタイルの指定方法
CSSのスタイルをHTMLに適用する方法は、主に3つあります。
-
インラインCSS インラインCSSは、HTMLタグ内で直接スタイルを指定する方法です。この方法は一時的なスタイル変更に使用されます。例えば、以下のように指定します。
<h1 style="color: blue;">見出しのタイトル</h1>
-
内部CSS ページ内でCSSを管理する方法で、<style>
タグを使ってHTMLドキュメントの<head>
内に記述します。例えば、以下のように書きます。
<style>
h1 {
color: blue;
}
</style>
-
外部CSS 複数のページで共通のスタイルを適用する場合、外部CSSファイルをリンクするのが一般的です。例えば、style.css
というファイルに以下のように記述し、それをHTMLにリンクします。
/* style.css */
h1 {
color: blue;
}
<link rel="stylesheet" href="style.css">
よく使うCSSプロパティ
- color:文字色を指定します。
- font-size:文字の大きさを指定します。
- background-color:背景色を指定します。
- border:枠線のスタイルを指定します。
- padding:要素内の余白を指定します。
- margin:要素外の余白を指定します。
これらの基本的なプロパティを理解することで、デザインの自由度が広がり、思い通りのウェブページを作成することができます。
現代のウェブデザインでは、ユーザーがどのデバイスからアクセスしても最適な表示がされるように、レスポンシブデザインを導入することが重要です。レスポンシブデザインとは、画面のサイズに応じて、ウェブページのレイアウトやデザインを自動的に調整する技術です。これにより、パソコン、タブレット、スマートフォンなど、さまざまなデバイスで快適に閲覧できるウェブサイトを作成できます。
メディアクエリの使用
レスポンシブデザインを実現するためには、CSSのメディアクエリを使用します。メディアクエリは、画面のサイズや解像度に基づいて異なるスタイルを適用する方法です。
以下の例では、画面幅が600px以上の場合に適用されるスタイルと、600px未満の場合に適用されるスタイルを設定しています。
/* 画面幅が600px以上の場合 */
@media (min-width: 600px) {
body {
background-color: lightblue;
}
}
/* 画面幅が600px未満の場合 */
@media (max-width: 599px) {
body {
background-color: lightgreen;
}
}
レスポンシブデザインの基本的なポイント
フレキシブルなレイアウト レイアウトには、固定幅の値ではなく、%
やvw
(ビューポートの幅)などの相対単位を使用します。これにより、画面サイズに合わせて要素のサイズが変動します。
.container {
width: 80%;
}
画像のレスポンシブ対応 画像もレスポンシブ対応にするため、max-width: 100%
を指定します。これにより、画像は親要素の幅に合わせて拡大縮小します。
img {
max-width: 100%;
height: auto;
}
フレックスボックスやグリッドレイアウト フレックスボックスやCSSグリッドは、レスポンシブデザインの実現に非常に役立つレイアウト方法です。これらを使用することで、柔軟なレイアウトを簡単に作成できます。
.flex-container {
display: flex;
justify-content: space-between;
}
レスポンシブデザインは、デバイスごとに最適な表示を提供するために欠かせない技術です。メディアクエリを使った画面サイズに応じたスタイル調整、フレキシブルなレイアウトの採用、画像のレスポンシブ対応などを実施することで、どんなデバイスでも快適に使えるウェブページを作成できます。特に、モバイルユーザーが増えている現代では、レスポンシブデザインは必須となっています。