ホームページ制作会社を乗り換える際の注意点
会社のホームページの運用管理をお願いするホームページ制作会社の乗り換えには、
・ホームページの著作権
・サーバーやドメインの名義と情報
・ホームページ制作会社の契約期間
・乗り換え先のホームページ制作会社での初期費用
などの注意点があります。
これらのポイントをしっかりと押さえて確認しておかないと、
最悪の場合には会社のホームページを作り直さないといけなくなってしまいます。
そこまでいかなくても、ホームページのURLを変更しないといけなくなる可能性が
あったり、ホームページの更新作業が難しくなったりするんですね。
また払わなくて良い余計な費用を払うことになるかもしれませんから、ホームページの
運用管理にかかる手間やお金を考えてもしっかりと注意点は押さえておきましょう。
ホームページの著作権
ホームページにも当然著作権がありますから、その著作権の所在が自社にあるのか
ホームページ制作会社にあるのかを確認しておかないといけません。
通常は制作中はホームページ制作会社に著作権があるものの、完成したホームページ
とともに著作権も制作を依頼した側に受け渡すケースが多くなっています。
しかしホームページ制作会社との契約内容によっては、
自社にホームページの著作権は無く、
ホームページ制作会社が著作権を持っていることも無いとは言えません。
ホームページ制作会社が著作権を持っているホームページを勝手に改変すると、
著作権を侵害することになってしまいます。
なのでホームページ制作会社を乗り換える際には、事前にホームページの著作権の
所在がどこなのかをしっかりと確認しておく必要があるわけです。
ホームページに使われている素材の著作権も確認
ホームページに写真や動画を使っている場合には、
その写真や動画の著作権についても確認しておいた方が良いですよ。
著作権フリーの素材を使っているなら問題ありませんが、
プロのカメラマンが撮影した写真や動画を使っている場合は注意しないといけませんね。
写真や動画の著作権がカメラマンにあって、ホームページを作った会社と使用契約を
結んでいるだけといったことがあるかもしれません。
そういった場合には、
写真や動画の著作権を持つカメラマンとの間で使用契約を結び直す必要があります。
ホームページに使っている写真や動画の著作権が別にある場合は、
恐らくホームページの著作権を確認した際にホームページ制作会社が教えてくれるとは
思います。
ただホームページ制作会社の担当者が失念することも無いと言えないので、
ホームページの著作権とともに写真や動画の著作権の所在も忘れずに
確認しましょう。
ホームページのソースコードの提供も忘れずに
ホームページ制作会社を乗り換える際には、
ホームページを作った会社にホームページの「ソースコード」を提供してもらえるように
お願いするのも忘れてはいけませんよ。
ソースコードは、
・HTML
・CSS
・JavaScript
といったプログラミング言語を使って書かれたコードのことで、
簡単に言うとホームページの設計図みたいなものです。
ホームページのソースコードの書き方には一定のルールはあるものの、
制作会社や個人によってソースコードの書き方にクセがあったりするんですね。
そのためホームページのソースコードを新しく契約するホームページ制作会社に
渡さないと、ホームページの更新や修正が簡単にはできません。
ソースコードが分からなくてもホームページの更新や修正ができないことは無いですが、
ソースコードが分かっている場合に比べると手間も時間もかかってしまいます。
運用管理をお願いするホームページ制作会社の乗り換えをスムーズに行うには、
ソースコードの提供は欠かせませんよ。
サーバーやドメインの名義と情報
ホームページ制作会社乗り換えの注意点として、サーバーやドメインの名義の確認と
接続やログインに必要な情報の提供といったことも挙げられますね。
ちなみに、サーバーはホームページのデータを保管しておくところで、
サーバーにアクセスすることでホームページを閲覧することができます。
またドメインは、ホームページのURLの「http://www.」から後ろの部分のことで、
簡単に言うとホームページの住所といったところです。
例えばGoogleのホームページのURLは「https://www.google.com」で、
「google.com」がドメインとなります。
どちらもホームページを公開・運用するのに欠かせないもので、
ホームページ制作会社を乗り換えるならその名義がどうなっているかを
確認しておかないといけませんよ。
サーバーもドメインもホームページを作った会社が契約手続きをしてくれているはずで、
ホームページ制作を依頼した会社の名義となっていることも多いです。
ただサーバーやドメインの名義がホームページ制作会社になっていることもあり、
その場合はホームページ制作会社乗り換えに際して名義変更が必要となります。
サーバーやドメインの接続・ログインに関する情報も提供してもらう
ホームページ制作会社を乗り換える場合には、名義の確認だけではなく、サーバーや
ドメインの接続・ログインに関する情報も提供してもらわないといけませんよ。
サーバーの名義が自社であっても、運用管理をホームページ制作会社に
お願いしている場合は、サーバーの管理画面にログインするためのID・パスワードは
ホームページ制作会社が持っています。
サーバーの管理画面にログインしないことにはホームページの更新や修正が
できませんから、ホームページ制作会社を乗り換える際にはサーバーの
ID・パスワードを教えてもらう必要があるわけです。
ホームページ制作会社乗り換えに伴ってサーバーも乗り換える場合には、
ホームページを新しいサーバーに移すのにドメインの「オースコード」というものが
必要となります。
オースコードは簡単に言うとパスワードのようなもので、
ホームページの移動制限を解除するための鍵といったところです。
サーバーを乗り換えないなら特に要りませんが、ホームページ制作会社乗り換え後に
ホームページを作った会社がオースコードを使って勝手にホームページを
移動させることができてしまいます。
そんなことをするホームページ制作会社は無いと思いますが、
そういったトラブルを防ぐためにもサーバーを乗り換えなくてもドメインのオースコードも
提供してもらいましょう。
ホームページ制作会社乗り換えでホームページのドメイン変更が必須?
それほど多くはありませんが、ホームページ制作会社を乗り換えることで会社の
ホームページのドメインを変更せざるをえないケースがあります。
ドメインを提供している会社とホームページを作った会社との間で、ホームページを
作った会社以外は提供したドメインが使えないといったような契約を結んでいることが
あるみたいですね。
こういった場合は、自社も乗り換え先のホームページ制作会社も現在のドメインが
使えないので、新しいドメインを取得してホームページを公開しないといけなくなる
というわけです。
ドメインが変わるということはホームページのURLも変わりますから、
SEO対策も新たに施す必要があります。
要するに、これまで自社の努力とホームページ制作会社の協力によって、
Googleなどで関連ワードが検索された時に上位に表示されるようになったものが
白紙に戻ってしまうんですね。
ホームページ制作会社の契約期間
ホームページ制作会社を乗り換えるんだったら、現在ホームページの運用管理を
任せているホームページ制作会社との契約期間も注意点となります。
少し前にスマホの契約期間の縛りが問題になりましたが、
利用しているホームページ制作会社やプランによっては契約期間の縛りが
設けられているケースがあります。
例えば自動更新の1年契約や最低利用期間1年の契約で、
契約期間内の解約には違約金などが発生するといったものです。
最低利用期間が設けられている契約では、最低利用期間を満了すれば
いつ解約しても基本的に違約金などは発生しません。
ところが自動更新で契約期間が設けられている契約だと、
違約金無しで解約できる期間が限られてしまいます。
ですからホームページ制作会社の乗り換えを検討する段階で、現在契約している
ホームページ制作会社との契約期間について確認しておいた方が良いわけです。
スマホのように契約期間の解約で発生する違約金額が決まっていれば良いですが、
そうでない場合は高額な違約金や解除料を請求される恐れもありますよ。
乗り換え先のホームページ制作会社での初期費用
ホームページ制作会社を乗り換えるのであれば、
乗り換え先のホームページ制作会社にホームページの運用管理を任せるに当たって
初期費用がかかるかどうかも確認しておきましょう。
表向きは「歓迎」と言っていても、実はホームページ制作会社にとっては他
社が作ったホームページの運用管理を任されるのはあまりありがたいことでは
なかったりします。
先にも少し触れたように、ホームページの設計図となるソースコードの書き方には、
一定のルールがあるものの、制作会社や個人によってクセがあるんですね。
そのため他社が作ったホームページの運用管理を任されると、まずどういった
ソースコードでホームページが成り立っているのかを把握しないといけません。
その上でホームページのソースコードの書き方に従って、
更新や修正を行っていくことになります。
提供されたソースコードが自分の知っている方法で書かれていれば問題ありませんが、
よく知らない方法だったり使い慣れていない方法だったりすると把握するだけでも
時間がかかってしまいます。
ですから他社が作ったホームページの運用管理を任される場合は、
別途初期費用を請求されることがあるんです。
実際にホームページのソースコードを見ないことには、乗り換え先として検討している
ホームページ制作会社も初期費用が必要になるかどうかは分からないと思います。
具体的な有無や金額は分からないとしても、初期費用が発生する可能性や
発生するとしたらいくらぐらいになるのかぐらいは確認しておきたいですね。
乗り換えるとホームページの運用管理にかかる費用が高くなることも
ホームページの運用管理にかかる費用がかえって高くなる可能性があることも、
ホームページ制作会社を乗り換える際の注意点です。
対応などが不満で乗り換えを検討することもあれば、運用管理の費用として払う毎月の
料金が高いからホームページ制作会社の乗り換えを検討していることもあるはずです。
ただ先にも書いたように、ホームページの設計図となるソースコードの書き方には
会社や個人によって大きな違いがあります。
そのためよく知らない方法や使い慣れていない方法でソースコードが書かれている
場合には、ホームページの更新や修正にも手間がかかってしまうんですね。
ホームページを作った会社なら月10,000円で運用管理できたものが、
別のホームページ制作会社だと月12,000円かかるといったことも十分に考えられる
わけです。
乗り換えで費用が嵩むのでは意味がありませんから、
そういった場合は数年単位で運用管理を任せて料金を抑えてもらうようにしましょう。
まとめ
ホームページ制作会社を乗り換える際の注意点などについて詳しく紹介しました。
案外ホームページは権利関係が複雑だったりして、ホームページ制作会社の
乗り換え後にトラブルとなる恐れもあるので、紹介したような注意点をしっかりと
押さえておきましょう。
管理運用の方法や料金などでホームページ制作会社との関係が拗れた場合は、
著作権の確認やソースコードの提供を申し出るのが難しいかもしれません。
そういった場合には、乗り換えを検討しているホームページ制作会社や
Webコンサルタントなどに相談してみてくださいね。
具体的なアドバイスが貰えるのはもちろん、
場合によっては間に入って問題を解決してくれるかもしれませんよ。