Webサイトとの違い
WebアプリとはWeb技術を利用して動作するアプリケーションのことです。WebサイトとWebアプリには動作や機能に違いがあります。
Webサイトは、HTMLやCSSで記述されている静的なサイトを指します。HTMLだけで作られたWebサイトは、作成者が更新をしない限りは毎回同じものが表示されます。
それに対しWebアプリは、ユーザー側からもコメント投稿やメモの追加などできる動的なWebサイトを指します。同じURLのページでもユーザー側のアクションによって表示されるページが変わるのがWebアプリと言えるでしょう。
制作過程における違いとして、Webアプリには商品データの保存や決済サービス、認証を行う様々な仕組みが存在するためより高度な開発技術を要すること、Webアプリ制作ではデザインと並行して機能の開発も行うことが挙げられます。
また、外部に委託する場合にはコスト面でもWebアプリ開発の方が高額になる可能性が高いでしょう。
スマホアプリとの違い
Webアプリがブラウザから使用するアプリであるのに対し、スマホアプリは端末へのインストールが必要になります。インストール時にネットワークにアクセスした後は、ネットワークではなく端末上で動作が行われます。通常ネイティブアプリと呼ばれています。
端末へのインストールが必要なネイティブアプリと比較すると、Webアプリを動作させるにはインターネット環境が必要になる点はデメリットになってしまいます。
プログラミング言語の選定
Webアプリの開発はフロントエンドとバックエンドに分けることができます。
フロントエンドとはクライアントサイドとも呼ばれ、Webアプリにアクセスした際にユーザー自身が見ることができ、直接操作できる部分を指します。フロントエンド構築の際に使用する主なプログラム言語はHTML、CSS、JavaScriptです。
バックエンドはサーバーサイドとも呼ばれ、フロントエンドとは逆にユーザーに見えず操作もできない部分を指します。ユーザーが入力した内容の結果を返したり、データを保存したりするのがバックエンドの役割です。主にPHP、Ruby、Python、JavaScriptといったプログラミング言語を使用します。
最近ではAPIという形式でバックエンドの仕組みをフロントエンドから利用できるように開発することが一般的になってきています。
フレームワークを決める
プログラミング言語が決まったら、Webフレームワークを決めましょう。
フレームワークとは日本語で「枠組み」を意味し、アプリ開発の際に使用頻度が高い機能や処理などをパッケージ化したものです。フレームワークを使用することで効率的にアプリ開発を進めることができます。
プログラミング言語によって使用されるフレームワークも異なってきますが、代表的なものをあげると、CakePHP、RubyonRails、AngularJSなどがあります。プログラミング言語という枠の中にいくつもフレームワークがあるとイメージしていただくといいでしょう。
フレームワークを使用する効率化以外のメリットとして、複数人で開発する際の共有外便利になり品質を安定させられることや、コードの書き方を統一することで保守性が高いアプリ開発が可能になることがあげられます。また、非常に情報量が多くエラーも発見しやすいので挫折する確率も下がるでしょう。
フレームワークを決め、さらに開発を効率化するためにWebアプリ開発ツールを使用します。特定分野に特化してプログラミングの工程を自動化するのが開発ツールです。
開発ツールは年々進化を遂げています。昨今のトレンドではソースコードの自動生成、総合開発環境(IDE)のクラウド化、マルチプラットフォーム対応が挙げられます。アプリ開発の目的に合っているか、どの開発工程を効率化したいかをよく考え選択する必要があるでしょう。
Webアプリの開発環境を構築する際には、Webアプリケーションサーバーを使用します。WebアプリケーションサーバーではWebサーバーから受け付けたリクエストをプログラミング言語を実行して処理します。
Webアプリケーションサーバーは下記の3階層システムとなっています。
1.Webサーバー
2.Webアプリケーションサーバー
3.データベース
データベースではWebサイトに必要なデータを保存しており、Webアプリケーションサーバーはデータベースにアクセスしてデータを要求します。
データベースを使用することで、データの管理・整理・検索ができ、複数人で同時に利用可能です。データベースの種類としてはRDB(リレーショナルデータベース)やNoSQLといった種類があります。
このデータベースにアクセスする際に使用するのがSQLです。SQLにはデータベースのテーブルを操作するDDLと、テーブルのレコードを操作するための文法であるDMLがあります。
初めてデータベースを触る場合には、ほとんどのレンタルサーバーで使用できるMySQLというデータベース管理システムを使用するのが間違いないでしょう。
開発したWebアプリを公開するためには、ドメインを取得しサーバー構築をする必要があります。サーバー構築とは、誰もがアクセスできるクラウド上のサーバーにプログラムやデータベースを置くことを指します。
しかし、サーバー構築しクラウド上にデータを置いただけではまだアクセスできません。独自ドメインを取得しサーバーに割り当てることで初めてWebアプリの公開が完了します。
初めてWebアプリを作って公開するのであれば、レンタルサーバーを借りる手法もおすすめでしょう。サーバー構築、管理システムといった環境を自分で準備せずとも、レンタルサーバーの運営会社が行ってくれます。
Webアプリの公開時には、パスワードなど機密情報は必ず暗号化すること、アクセスログをとっておくこと、プログラミング言語やフレームワークを最新版にすることに注意しましょう。サーバー攻撃から逃れるための事前準備は怠らないようにしましょう。
本記事では、Webサイトやネイティブアプリとの違いからWebアプリ開発の仕組みを学ぶことでWebアプリの開発に必要なものは何か?について解説してきました。
Webアプリの開発というとプログラミング言語に着目しがちですが、プログラミング言語以外にもフレームワーク、Web開発ツール、データベースとデータベース管理システム、アプリ公開のためのサーバー構築やドメイン取得など様々なものが必要であることが理解できたのではないでしょうか。
初心者がプログラミングを学び、Webアプリを1から開発するのは多くの時間、労力、コストを費やします。個人でも企業でも、費やせるリソース次第では、Webアプリ開発を外部に委託することも選択肢の1つでしょう。
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