アプリ制作の企画書は必要?
結論から申し上げると、企画書は必要です。
アプリ制作において企画書は欠かせません。しかし企画書を作成する前に、なぜアプリを制作するのかという目的・目標をしっかりと固めておく必要があります。
アプリ制作の企画書を作成する前に決めておくこと
アプリ制作を進めていく上で、しっかりとした構想のないままに進めてしまうと、軸がぶれてしまったり、ユーザーに伝えたいことが何かわからなくなってしまうため、とても危険です。それらを防ぐために、アプリ制作の企画書を作成する前に決めておくべきことについて解説していきます。
アプリ制作の目的・目標を明確化する
アプリを制作するにあたり、まず初めに考えなければならないのは「アプリを通してユーザーの課題解決や目標達成をするためには、どのような方法や手段で施策を行うべきか」ということです。
アプリ制作において、大切なのはユーザーの目線に立つことです。ユーザーは何を目的にアプリを利用するのかを検討した上で企画書を作成することで、結果的にユーザーが求めているアプリを制作することができます。ユーザーの目的・目標を達成できるアプリは、ユーザーからの支持を得ることに繋がるでしょう。
また、企業がアプリ制作をすることで利益を得たい場合、ユーザーがアプリを利用することで得られる企業側のメリットを考える必要もあります。企業にとって、ビジネス経営の役に立つメリットが無い場合、アプリ開発に費やした労力も無駄になってしまうでしょう。
アプリ制作の目標・目的は明確に立てる必要があります。
ターゲットユーザーを理解する
ターゲットユーザーを理解するために、事前のリサーチや分析は欠かせません。それらを怠ってしまうと、アプリを制作しても結果的に誰にも使われないといった危険性が発生してしまいます。ユーザーのニーズに合わせてアプリ制作を進めていくために、ターゲットユーザーについてしっかり理解を深めておきましょう。
アプリ制作の企画書を作るためのポイント7選
続いて、アプリ制作の企画書を作る上で押さえておくべき7つのポイントについて解説していきます。
対応OSの選定
iPhoneやiPadといったiOS端末やAndroid端末に対応させるのか。スマホアプリを開発する場合、まずは対応するプラットフォーム(OS)を決める必要があります。両方に対応する場合は、より工数が掛かってしまうことは必然的です。また、OSのバージョンアップなどに伴う改修コストも念頭に入れておく必要があるでしょう。
一方でWebブラウザ上で動作するWebアプリにはOSごとに開発をしなくていいというメリットがあり、比較的制作の工数が少なくて済むのが特徴です。
どのOSにも対応したいけど、コストや期間的に対応せざるを得ない場合もあるでしょう。そんな時は、ターゲットユーザーのスマートフォンやタブレット、デスクトップの利用状況を分析すると自ずと対応させるべき優先順位が見えてきます。
ネイティブアプリかWebアプリか
アプリ制作において、iOS端末やAndroid端末にダウンロードして使用する「ネイティブアプリ」と、Webブラウザ上で使用する「Webアプリ」とのどちらを制作するかを決める必要があります。
Webアプリはネイティブアプリに比べて制作の工数が少なく、アプリ制作に期間を要しません。一方、ネイティブアプリはプッシュ通知や動作の速さなどのメリットがあるため、Webアプリよりも制作に労力が伴いますが、より利便性に富んだものを制作することができます。
どちらの形式を選ぶかによって、コストや制作期間に大きな変化が生まれるので、アプリ制作の企画書を立てる時によく考えながら検討しましょう。
最低限必要な機能の選出
アプリのリリースは、最低限必要な機能が選出されていれば可能です。なぜなら、リリース後に随時アップデートしていけば良いからです。
IT業界の動きとしても、競合に遅れをとらないように最低限の機能を実装した時点でリリースするスタイルが主流になっています。その後はユーザーの反応を見ながら改善を行なっていくことになるので、段階的にリリースしていく機能について、プランを立てておくと良いでしょう。
アプリの容量はどのくらいか
デバイスにダウンロードして利用するネイティブアプリでは、アプリの容量の配慮も必要です。機種によってはデータサイズの問題でアプリを利用できないといった問題が生じてしまう可能性もあります。
ダウンロードのために他のアプリを消すなどの作業はユーザーにとって負担になります。スムーズにダウンロードしてもらうためにも、必要な機能を盛り込みつつ、データサイズは小さく抑えることを忘れてはいけません。
競合他社のアプリリサーチ
競合他社のアプリリサーチは、アプリ制作を進めていく上で欠かせません。他社のアプリを利用しているユーザーの声を反映させたアプリを自社で作ることで、自然とユーザーはより良いアプリを求め、自社のアプリをダウンロードするでしょう。
他社のアプリの良い箇所を真似しつつ、競合に勝つために常にユーザーが漏らしている不満や要望をチェックしておくと良いです。
開発費用の概算見積もりを出しておく
アプリを制作する上で、どの程度で収益を見込めるのかという仕組みを理解しておく必要があります。また、なぜユーザーが対価を支払うのかという部分も知っておくべきでしょう。
開発費用の見積もりは、制作会社のエンジニアが担当するケースがほとんどです。そこで算出された総作業日数に対して、営業担当がエンジニア稼働の1日分のコストをかければ見積もり書が完成します。アプリの開発費用の見積もりはエンジニアの工数の試算によって大きく変化することも把握しておきましょう。
制作会社に支払う開発費用とは別に、レンタルサーバーの月額費用やドメイン取得にかかる費用など、アプリ開発のベースとなる部分でコストが発生することも忘れてはいけません。
長期的に愛されるアプリになっているか
世の中に出回っているアプリのほとんどは非アクティブであり、一度飽きられてしまった場合、二度とダウンロードされることはありません。
常にアクティブであり続けるための仕掛けや仕組み、定期的なアップデートを企画段階から計画しておく必要があります。
デザインやユーザビリティが優れているか
ユーザーに人気のアプリは必ずしも機能性が高く使いやすいということだけではありません。特に重要な要素として挙げられるのが、デザイン性の高さやユーザビリティの高さです。美しいデザインであること、他のアプリよりも使いやすいことはより多くのユーザーを獲得するためには欠かせない要素になります。
アプリの種類によっては法律を確認
アプリの種類によっては法律を考慮しなければならないケースがあります。
ゲームアプリなどで課金機能が搭載されたものを開発する際は「特定商取引法」や「景品表示法」を確認する必要があります。ユーザーが積極的に課金をした結果、効果が伴わなかったことが問題となったケースがあるため、課金を煽るような行為は禁止されています。
また、コミュニケーションが取れるアプリでは「出会い系サイト規制法」が絡む可能性があります。児童が参加できたり、誹謗中傷が書き込めたりするようなアプリの制作は避けましょう。
まとめ
本記事では、アプリ制作において企画書を作成する前に決めておくこと、企画書を作るための7つのポイントについて解説しました。結果として、アプリ制作の企画書はユーザー側の目線をしっかりと押さえ、ユーザーと企業どちらにもメリットが生まれるように計画していくことが大切であることがわかりました。
ユーザーの分析やリサーチ、リリースまでの最低限必要な機能の選出には多くの時間と労力を必要とします。アプリの制作は企画段階から制作会社に任せることもできますが、発注側がポイントを押さえて企画を練っておくことで、より魅力的なアプリを制作することができるでしょう。
効率よくアプリ制作を進めていくためには、自社でポイントを押さえつつ、制作会社に委託した方が良いでしょう。弊社ではアプリ制作において以下の実績があります。
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アプリ制作にお悩みの方は、是非ともお気軽にご相談ください。