Rubyでのアプリ制作とは?
プログラミング言語『Ruby』は1993年、まつもとゆきひろさんによって開発されたアプリケーション制作のための国産言語です。
Rubyの特徴として、まつもとさんは「ストレスなく、楽しく開発ができることがRubyの仕様である」と述べています。
まつもとさんの言う通り、Rubyはシンプルでわかりやすいことに加え、実行環境も無料で構築できるなど、開発者の快適さを最大限考慮した言語に仕上がっています。
そして2004年、Rubyの知名度を飛躍的に上昇させる出来事が起こります。
Rubyのフレームワーク『Ruby on Rails』の誕生です。
Railsの登場により、Web開発がより効率的にできるようになり、Rubyはエンジニア界隈で爆発的に普及しました。Rubyにとって、まさに革命的な出来事だったといえます。
Rubyでアプリ制作するための基礎知識
Rubyによるアプリ開発の基礎知識についてまとめました。
様々なプログラミング言語がある中でなぜRubyはこれだけの人気を集めているのでしょうか?
この秘密は、Rubyの特徴を把握することで理解できます。
Rubyのメリット
メリット1 フレームワーク『Ruby on Rails』が便利
Ruby on Railsは、Rubyのフレームワークの1種です。
フレームワークとは、アプリケーション開発に必要な機能や枠組みをあらかじめ提供してくれる機能のことです。フレームワークによって、エンジニアはゼロから開発する必要がなくなるため、開発のコストが大幅に削減されます。
フレームワークの役割は、カレーに例えられることが多いです。
ゼロからカレーを作るためには、様々なスパイスや野菜を用意したり、数日間煮込んだりする必要があり、コストがとても大きいですよね。しかし、カレールーがあれば、具材を入れて数十分煮込むだけで美味しいカレーが出来上がります。
このカレールーのような役割を、フレームワークは担っています。
たとえば、WEBアプリケーションには『ログイン機能』が必須です。このような必須機能をフレームワークはあらかじめ用意してくれるので、エンジニアの負担が大きく減ります。
Ruby on Railsという強力なフレームワークの存在は、Rubyのアプリ制作における大きなメリットの1つです。
メリット2 様々なものを作れる
Rubyが作れるものはWebアプリケーションにとどまりません。
・スマートフォンアプリ
・ゲームアプリ
・チャットアプリ、システム開発
・ポータルサイト
たとえば、大人気ポータルサイト『食べログ』、最大のクラウドソーシングサイト『クラウドワークス』はRuby(Ruby on Rails)で作られています。
RubyさえあればほとんどのWebシステムが開発可能であると言っても過言ではありません。簡単なアプリの実装から、大量のデータベースを管理することまでできます。
そのため、Rubyさえ習得してしまえば、幅広い分野での活躍が期待できます。
メリット3 学習コストが低い
その対応可能範囲の広さに比べて、学習コストが低いこともRubyのメリット。
Rubyのシンプルで短いコードは、特にプログラミング初学者に評判がいいです。
また、Rubyは国産言語であるため、インターネット上にたくさんの日本語情報が落ちていることも嬉しいポイント。
PHPやJavaScriptのような人気言語は海外産で、英語の情報が大半を占めているのが現状です。公式ドキュメントも全て英語で書かれているため、英語が苦手な人にとっては学習がハードになってしまいます。
これらの理由から、Rubyは学習コストが低く、プログラミング初心者にもとっつきやすい言語だといえます。
Rubyのデメリット
Rubyのコードは非常に自由度が高いため、人によってコードの書き方にバラつきが出てしまいがち。そのため、他人の書いたコードが全然理解できないという事態が発生することがあります。
しかし、これらは開発前の対策である程度防げるため、そこまで大きな障害にはならないでしょう。
また、Ruby on Railsはある程度コード記述の規則が決まっているため、無茶苦茶なコードになってしまう心配はありません。
Rubyではどんな開発ができる?
前述の通り、Rubyは様々なシステム開発に使用できます。
特にWebアプリケーション開発には、RubyかPHPを使用して開発を行うのが主流になっています。
また、Rubyはスピード感のある開発が可能なので、事業のリリース速度が重要なベンチャー企業やスタートアップの事業に導入されることが多いです。
Rubyを活用したアプリ制作の注意点
RubyとRuby on Railsは圧倒的に便利である反面、その便利さがあだになることがあります。
というのも、Railsはコーディングスキルが低い人でも本格的なアプリが作れてしまうので、Rubyの基礎知識をおろそかにしてしまう人が増えてしまっているのです。
簡単な開発だったら問題ないのですが、大規模なシステム開発に参加したいのであれば、Rubyの基礎的な文法知識は必須です。
たしかに基礎がボロボロでもアプリを作れてしまうのはRailsのメリットですが、そのせいで「自分にはスキルがある」と勘違いしてしまうのは良くありません。
これから学習を始める人は、コードの原理を説明できるくらいまでしっかりと勉強するように意識してみてください。実務に入った後に、そのような学習が大きな力になっていることを理解できるはずです。
Rubyの学習方法まとめ
RubyとRuby on Railsの主な学習方法をまとめました。基本的にはスクールに通うことがおすすめですが、独学の方が向いている人もいます。自分に合った学習方法を選べるようにしましょう。
独学
参考書やWebサービスを利用した独学は、以下のような人におすすめです。
・自分のペースで勉強したい
・費用をかけずに勉強したい
参考書を使う場合は、薄くてやさしいものから学習をスタートしましょう。初心者ほど分厚い専門書に手を伸ばす傾向がありますが、挫折の原因になります。
また、おすすめのWebサービスは『Ruby on Rails チュートリアル』です。RubyとRailsの基礎知識を手を動かしながら網羅的に学習できるサービスが、なんと無料で利用できます。やりきればかなり力がつく内容になっているので、ぜひ使ってみてください。
スクール
スクール学習の最大のメリットは、学習に挫折する可能性が極めて低いことです。プロのエンジニアに指導をしてもらえるので、学習のモチベーションを維持しやすく、最短でプロのエンジニアを目指せます。
独学に比べて学習コストが高いのが難点ですが、エンジニアになってしまえば学習コストなどすぐに取り返せます。将来のための自己投資だと考えれば、決して高い買い物ではありません。
まとめ
ここまで、Rubyのアプリ開発の特徴や学習方法について解説してきました。
Rubyは、アプリ制作に最適なプログラミング言語です。エンジニアという職業が気になっている人は、ぜひこの機会に学習を始めてみてください。
また、弊社においてもアプリケーション制作事業を運営しています。以下のような実績があります。
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